通信業界の動向
通信業界は現在、人々の生活に必要不可欠な携帯電話を始めとするモバイル端末などを扱っています。
こうした携帯電話に代表されるモバイル端末は世界中で見ると、ほとんどの人が使っていますし、スマートフォンの保有率を見ても約80%になります。
日本で見てもスマホを持っていない人の方が珍しいというような状況です。
とはいえ、契約者数でみると頭打ちになっているというのが現状なので、新しい収益源を見つけるために業界ではいろいろと模索しています。
この業界は、格安MVNOといわれる自社インフラを持たずに他社のものを借りている仮想移動体通信事業者の参入によって動きが変わりました。
つまり、企業同士の顧客確保における競り合いが激しくなったのです。
今後は大きな変革期を迎えるのではないかといわれています。
変革期の第一弾と考えられるのは、2019年10月の大手通信サイトを運営する会社の新規参入です。
このため、国内携帯市場は3大キャリアが4大キャリアに変わります。
携帯・スマホの料金プランサービスなどで顧客の取り合いになるのではないでしょうか。
そして、2020年には第5世代移動通信システムである5Gの開始が始まります。
そうなると、今まで以上の「高速化」の実現、「多数同時接続」、「超低遅延」ができるようになるのです。
通信業界が大きく変わろうとしていることがわかります。
ソフトバンクの特長
まず、ソフトバンクですが、2017年に開始した「ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよびデルタ・ファンド(以下、SVF)事業」が急成長です。
2018年の営業利益が急激な伸びになっているのもそのためでしょう。
2018年にいたっては、前の年の約4倍の営業利益をあげているので、時代を先読みして成長してきた会社であるといえます。
「SVF事業」だけでなく、2016年買収のイギリスのアーム社による「アーム事業」も同様に成長しています。
半導体チップ搭載の主要技術のデザインを手掛けているアーム社の技術提供もソフトバンクの急成長の手助けとなっているのです。
NTTドコモはどうなのか
NTTドコモが3大キャリアの中でトップなのは「シェアされている携帯電話契約数」と「低い解約率」です。
「通信事業」が大半の収益の企業で、次いでが「スマートライフ事業」というdtvなどコンテンツ・ライフスタイルサービスやdカードのような金融・決済サービスになります。
今後の経営戦略はdポイント会員と法人パートナーの事業の拡大で、会員基盤と法人パートナーをドコモのアセットにもっていくことです。
その結果として「スマートライフビジネス」と「法人ビジネス」などの収益を伸ばしていくという計画でしょう。
KDDIについていえること
契約数2位のKDDIは通信とライフデザインを融合させることで利益をあげています。
たとえば、日本初となる通信料金とNetflixのコンテンツ利用料絵牡セットにしたことがあげられるでしょう。
それがセット料金プラン「auフラットプラン25 Netflixパック」です。
その他に「au WALLET」「auでんき」の提供によるau経済圏の最大化を目指しています。
そして、「グローバル事業」にも目を向けています。
ミャンマー・モンゴルの通信事業に参入したのは1990年代という早い時期でした。
最近はICTソリューションの提供世界各国に達する勢いで、データセンター「TELEHOUSE」などがあります。
ミャンマーとモンゴルではシェアNo.1です。